作ったもの
何が出来るか
- Laravelのblade templateのフォーマット
- PHP syntaxのサポート(PSR-2)
- bladeディレクティブのネストサポート
- HTMLのformat
- CLIサポート
- CIでのformattingチェック等
format例:
Input:
@extends('frontend.layouts.app')
@section('title') foo
@endsection
@section('content')
<section id="content">
<div class="container mod-users-pd-h">
<div class="pf-user-header">
<div></div>
<p>@lang('users.index')</p>
</div>
<div class="pf-users-branch">
<ul class="pf-users-branch__list">
@foreach($users as $user)
<li>
<img src="{{ asset('img/frontend/icon/branch-arrow.svg') }}" alt="branch_arrow">
{{ link_to_route("frontend.users.user.show",$users["name"],$users['_id']) }}
</li>
@endforeach
</ul>
<div class="pf-users-branch__btn">
@can('create', App\Models\User::class)
{!! link_to_route("frontend.users.user.create",__('users.create'),[1,2,3],['class' => 'btn']) !!}
@endcan
</div>
</div>
</div>
</section>
@endsection
@section('footer')
@stop
Output:
@extends('frontend.layouts.app')
@section('title') foo
@endsection
@section('content')
<section id="content">
<div class="container mod-users-pd-h">
<div class="pf-user-header">
<div></div>
<p>@lang('users.index')</p>
</div>
<div class="pf-users-branch">
<ul class="pf-users-branch__list">
@foreach ($users as $user)
<li>
<img src="{{ asset('img/frontend/icon/branch-arrow.svg') }}" alt="branch_arrow">
{{ link_to_route('frontend.users.user.show', $users['name'], $users['_id']) }}
</li>
@endforeach
</ul>
<div class="pf-users-branch__btn">
@can('create', App\Models\User::class)
{!! link_to_route('frontend.users.user.create', __('users.create'), [1, 2, 3], ['class' => 'btn']) !!}
@endcan
</div>
</div>
</div>
</section>
@endsection
@section('footer')
@stop
ディレクティブレベルでネストされ、PSR-2準拠、HTMLもネストされていることが分かる
Motivation
いい加減人類はコードの手動フォーマットという苦痛から解放されるべきで、もはやランタイムレベルでフォーマッタを入れるのは常識(言葉が強い)だけどLaravel bladeにはまだまともなformatterがなかったので作った
ここでまともと言っているのは少なくとも
- bladeのディレクティブがネストされる
- bladeディレクティブ内のネイティブPHPのsyntaxがPSR-2でフォーマットされる
- HTMLがフォーマットされる
ということだけどこれを実現しているformatterがなかった
なぜなかったのか
- 作ってみて分かったけどそもそもbladeはHTMLにスクリプトを直接埋め込めるPHP + blade固有のsyntaxとなっているため, HTML, PHP, blade 3つのsyntaxが混ざるpolyglotな魔境となっていた
- 1つのファイルで3つのsyntaxをサポートするようなlexerやparserを作る労力に見合わない
- 恐らくこれが大きい
- 特にそれぞれのエスケープ表現やネストするべきtokenが他のSyntaxとバッティングしてどちらを優先するべきか解決出来ない場面等もある
formatterが出来るまで
指針
まずライブラリを作るに当たって大まかな指針を決める
- どういったアルゴリズムを使うか
- そのアルゴリズムは自分で実装するべきか、3rd partyを使うべきか
- また既存ソリューションはなぜ問題を解決出来ていないのか
- その問題は自分で解決出来るのか/3rd partyで解決出来るか
- その問題を解決するコストは現実的にペイするか
指針が現実的に想像出来るレベルになったら実装に入る. とりあえず手を動かして指針に戻る場合もある
今回は既にLaravel Blade Snippetsが簡易的にFormatterを実装していたのでそれをベースにこのライブラリが出来ていない箇所をブラッシュアップしていく形になった
Laravel Blade Snippetsはjs-beautifyでHTMLをFormatしているだけであくまでbladeディレクティブもHTMLのタグのようなものとして扱っていたためbladeディレクティブのネストやPSR2への準拠といったところが実現出来ていなかった
またCLIでの実行をサポートしておらずあくまでVSCodeのプラグインとしてのみ動作していたためCIでのprogramiticalなformat検査などが実行出来なかった
blade-formatterではそういった足りないところを補う形で当初は作ることにした
実際作った後から見るとほぼ別物になっていたので最初の指針で残っているのは大まかにlexerを作るか作らないかという違いくらいだった気がする
実装
まずどういったソフトウェアでもそうだけど最小限のPoCを実装する
PoCで十分最終的に実現したいソリューションを達成出来る手応えを得られた時点でリソースと相談して最後まで作るかどうか決める
- 時間
- 予算
ただあくまで個人的に作るOSSはそれが僕には楽しかったから作るという場合が往々にしてあるのでリソースといったところはあまり気にしない.
今回はまず要件としてbladeディレクティブをネストしたいのがあり、これを実現するためにはbladeファイルをパースしtokenizeした上でblade特有のディレクティブをtokenとして認識する必用があるのだけど、ここはTextMateのtmBundle形式の言語ファイルを使用した
VSCodeには実はvscode-textmateというtextmateのbundleを処理するためのライブラリがbuiltinで入っており、vscode-textmate経由で各種言語のSyntax Highlightやtokenizeを行っている
そのためtmBundle形式のファイルさえ用意すれば比較的用意にSyntax Hilighterなどは作れるのだがこれを利用し、vscoode-textmate自体はVSCodeが存在しなくても動くのでbladeファイルのtokenizerとして利用した
結果としてはこの選択が後で作るVSCode向けの拡張のvscode-blade-formatterを作る時にVSCodeビルトインのvscode-textmateを直に利用出来る結果になったため互換性が増してよかった
反省点
- 正規表現のみで無理やりformatterのようなことを実行しようとするナイーブな実装になってしまった点
- やはり専用にlexerやparserを作るのが最も確実な手段ではあるなと実感
- 実際のプロジェクトでの早急な必要性からナイーブなソリューションに飛びついてしまったけどもうちょい踏ん張りたかった
参考にした
- Laravel Blade Snippets
- Snippetといいつつ簡易的なFormatter機能もあり、方向性の指針にした. 実質このformatter機能をブラッシュアップしてbladeに特化したような形
- js-beautifyを使っている箇所を参考にした